結婚式に使うウェディングムービーを作る際にまず最初に行うのがカット割作りです。カット割というと難しく聞こえるかもしれませんが、紙芝居のようにシーンとテロップの順番を考えるだけです。これをやらなくても動画が作れないわけではないのですが、やっておくとあとは順番通り組み立てるだけになるので無駄な作業が減ります。また、全部で何シーンあるか全体が見えるようになるので、どのくらいの長さの音楽が必要になるか計算できるので曲選びも楽になります。
今回はカット割のメリットと簡単なカット割の方法を紹介します。
動画作り全体の流れを見たい方はこちら!
カット割を作るメリット
はじめて動画を作る時、「動画を作るんだから編集ソフトでどんどん作業すればいいんじゃないの?」と思いがちなのですが、動画制作に慣れていない人こそ編集ソフトを触り始める前の下準備が重要かつ動画完成まで最も近道です。
無駄な作業がへる
編集しながら構成を考えるとかえって大変・・・
カット割を作らずにいきなり編集ソフトで作業をしていくと・・・「やっぱりこのシーンはいらないから消そう」「やっぱり順番を変えよう」などと思った時に編集ソフト上で並べ替えることになりますが、動画編集ソフトというのはどうしても少し重たかったりするのでサクサクと操作できない場合があります。また、ただ並び替えるだけのつもりでも、作り込んでから変える場合はテロップやアニメーションなど全て編集し直さなければならない場合もあり、「ちょっと変えたい」と思っただけのつもりがかなりストレスの高い作業になってしまうこともあります。
そうならないためにはあらかじめカット割を作り、シーンの順番とテロップをあらかじめ決めておくことがオススメです。並べ替える場合は手作業になってしまいますが、あらかじめ順番が決まっていればソフトの中で自動で順番に並べてくれるので編集がとっても楽ちんです♪
どのくらい簡単かというと、順番通り並べておいた写真を選択したら3クリックでスライドショーが完成します!
テロップもあらかじめ決めておくと、コピペもしくはパソコンで書き写すだけでできるのでスムーズに作業が進んでいきます。
必要な音楽の長さが計算できる
スライドショーの長さは1シーン7秒以上で作る
結婚式のムービーを作る際に疑問に思うのが写真1枚あたりの秒数。一般的には最低7秒あると良いと言われています。プロフィールムービーを見ているゲストは、まず写真が目に入り、その中に写っている新郎新婦を探します。そして、テロップを読んでその背景やその時の感情について理解する。という流れでゲストは見ることになります。写真に写っている大きさや文字数にもよりますが、1つのシーンを理解するのに7秒はかかると言われています。
想像してみるとわかるかと思うのですが、自分のゲストは自分のことをよく知っているので写真を見てもすぐ本人を発見できますが、今日はじめて旦那さんを見る自分の友人が新郎が写っている子供の頃の集合写真を見て一瞬で本人とわかるでしょうか・・・?
「んー?どれだー???」となっているうちにテロップも読めずに終わる気がしませんか?また、結婚式には高齢者が参列することも多くあります。そのような方にも配慮した長さが必要になります。
動画に必要な曲の長さは?
写真の枚数✖️8秒+30秒 で計算するとおおよその必要な曲の長さが計算できます。
写真の枚数が50枚の場合は、430秒。つまり約7分程度曲が必要ということがわかります。曲の長さの平均は5分半と言われているので、7分もある曲は限られています。つまり、最低でも2曲用意して繋がなければならないことがわかります。
ちなみに、なぜ写真1枚あたりが8秒なのかというと、スライドショーと言ってもただただ写真がパッパッと切り替わるパワポのような動画を作る人は少ないかと思います。シーンの前後にフェードイン・フェードアウトといってフワッと表示されるようなアニメーションを入れるのが一般的です。そこに0.5秒ずつ使うので7秒+1秒で計算します。
余裕を持たせておいた30秒は大事なシーンや曲の切れ目との調整に使います。全てのシーンが同じ長さだとゲストは飽きてしまうので、最初のシーンや大事なシーンを少し長めにしたりするようにします。また、曲のリズムと合わないところでシーンが切り替わると違和感が出てしまうので、少し調整します。
カット割の作り方
表を用意する
作り方は手書きでも、Excelやスプレッドシートでも何でもOKですが、パソコンで作った方が、書き換えたり入れ替えたりするのが楽で、動画編集に入った時もテロップがコピペできて楽です。
表は3列作り、左から「シーン」「写真」「テロップ」の3つに区切ります。シーンには番号をふっておきます。
やりやすい方法として、大きなブロックごとにシートを分けておくと後々作業しやすくなります。
例えば、①オープニング+新郎プロフィール ②新婦プロフィール ③二人のエピソードの3つにシートを分けておくと見やすいですし、動画制作の際にもブロックごとに動画を作っていって最後に1本の動画にまとめるので作業がしやすくなります。
あと、シートを分けることでパートナーと作業の分担がしやすくなります。動画制作はなかなか大変な作業なので一人で抱えずに夫婦で分担して作業してくださいね!
写真とテロップを入れていく
時系列にそって写真を並べる
プロフィールムービーなので、そんなに深く考えずに生まれた時から今までの写真を時系列に並べていけばOKです!現在の年齢にもよりますが、一人のプロフィールが20枚を超えると少し多い印象になってしまうので1歳ごとに1枚ではなく適度に間引くようにしましょう。
写真選びのポイントとして、あまりにも人数が多い集合写真を選ばないことや、似たような構図(顔のアップだけ、集合写真だけ)ばっかりが続かないように選ぶとゲストが飽きにくい動画が作れます。
ちなみに、動画が横長だからといって縦長の写真が使えないわけではないのでそこは心配する必要はありません。
シーンをより豊かに表現できるテロップを考える
写真だけでもムービーとして成立はしますが、パートナーの友人など自分のことをよく知らないゲストもいるため、テロップで写真の情報を補足してあげることが大切です。
その際に、ただ写真の説明をするのではなく、よりその写真に感情移入できるようなテロップを考えることが重要です。
悪い例
成人式!!20歳になりました!
小学校に入学しました!
振袖を着ていれば成人式であることは写真だけでもわかることですし、成人が20歳なのもみんな知っています。ランドセルを背負った記念写真も年齢やシチュエーションから写真だけでわかるのでテロップを読むまでもありません。
このように、写真を見ればわかるようなことだけを書くテロップはあまりよくありません。
良い例
成人式で〇〇中のみんなと感動の再会♪
おじいちゃんおばあちゃんに買ってもらったランドセルで大はしゃぎ!!
プロフィールムービーのテロップには、写真だけではわからない背景やその時の心情を書くと写真がより豊かに表現され、ゲストの心を打つムービーとなります。例のように、ゲストを絡められるエピソードだとゲストも入りこめるようになるのでオススメです。
パートナーと確認し合う
新郎のカット割・新婦のカット割・二人のエピソードのカット割の3つが揃ったら、パートナーとお互いのカット割を確認しあいましょう。
- 新郎新婦の写真の枚数に大きな開きがないか
- 写真がかぶっていないか(二人が幼なじみだったり、付き合いが長い場合注意)
- テロップの文体(言葉のトーン)が揃っているか
- テロップが長すぎないか
- 曲の長さに納まりそうか
というポイントを意識しながら二人で確認しましょう。この段階で、ほとんど動画の完成がイメージできるまでカット割を練っておきましょう。曲を聴きながら確認すると完成イメージがつくのでオススメです。
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